祭りの前

今日は楽しい前夜祭。
日曜日の同窓会を待たずに、前日に男三人で前夜祭です。

友人のうちの1人(Y君)はこの4年間ちょこちょこ飲みに行っている今や飲み友達です。小学校・中学校通じて1度も同じクラスになったことはなく、部活も別。ところが、偶然ですが、現在、ご同業。そっち方面でも話がありますが、「お互い仕事の話はほどほどに」をモットーに、もっぱら昔話や同窓生の近況情報を肴に飲み続けています。たいへん人情に厚く、いろいろなことに配慮できる人で、4年前の同窓会の発起人です。運動部のキャプテンであり、同窓生の人脈もたいへん広い。ほとんど、誰とも交流のなかった私にとっては本当に助かる存在。私など、渡来人から文字を学ぶ古代日本人のようなものです。
ただし、今回の主役は、新潟からやってくるもう1人の友人のほう(C君)。彼は交通機関の関係で、翌日の同窓会は途中で帰らなければならず、それじゃあ、前夜祭を楽しもうということになったのです。在京組の我々2人がお迎えするという感じです。

20年ぶりに親しかった友達と会うのはとても楽しみなことです。
C君とは、小学校1年生の時に一度同じクラスになっただけの彼ですが、中学では部活がいっしょ。
ところが、高校も大学も別でしたし、大人になってからはまったく接点がありませんでした。
彼は文武両道、眉目秀麗。女性にもよくもてたと思います。よく言えば、生徒会長タイプ。と、思ったら本当に生徒会長だった(正確には小学校だから児童会長ですが)。ただ、中学時代はいっしょにけっこう悪いこともやっていて、絵に書いたような優等生タイプではなかったようです(飲んで、話を聞いて、思い出したこと、多数)。
成績は彼の方がちょっとよく、「だいたいいっしょだったよ」と飲みながら彼は行ってくれましたが、まあ、そういうことにしておいていただけると私としてはラッキーか…という感じです(たぶん、私の記憶では4勝6敗くらい)。いずれにせよ、勉強や、受験の相談はお互い1番しやすい仲だったのは間違いありません。
高校受験では、第一志望はふたりともいっしょ。寒い冬の日に、二人いっしょに発表を観に行ったんです。でも、本命の彼が落選、穴馬に近い私が合格。一発勝負の受験の難しいところです。今更ながら、たいへん、ほろ苦い思い出です。恋愛じゃないけど、ほろ苦い思い出ってこれくらいだと思います。本当に。
当時の記憶を思い起こしてみると、たぶん2人ともイケてると思って行ったのでしょうね。勝算があったから、2人で見に行ったんだと思います。でも、結果は予想とは違って、中学生の男の子2人にとってはもっとも複雑なものになりました。数年前のテレビ・ドラマのドラゴン桜みたいな感じを思い浮かべてみていただければよいでしょう。
彼が合格できなかったことそのものへの気遣いの気持ち以上に、同じ高校で過ごせなくなることがなくなったことへの落胆の気持ちが大きかったように覚えています。うまく表現できないのですが。そんな覚えがあります。

そういえば、大学(一浪なんですが)のときも、合格発表は、高校時代の親友数人といっしょに見に行って、合格組と不合格組が出て、複雑な中でボーリングやった記憶があります。

このブログを読んでくださっている中学生の皆さんに贈る言葉

「合格発表は1人で行きなさい」

今回C君を迎えるために選んだ店は、私たちの卒業した小学校から程近いイタリア料理店。

飲み会は最初からハイペースでスタート。私の尿酸値を知っている二人ですから、

「ビールはやめよう」
「再会の記念にシャンパン

ということに。一杯目から高らかに乾杯です。
けっこう人気のお店で、酒も料理もうまい。シャンピニオンやらカタツムリなどお店の定番メニューを頼みつつ、赤ワインをボトルでオーダー。Y君のチョイス。
これが実においしい。まあ、今日は何飲んでも美味しいメンツなんですが、このワインのチョイスはさすが。Y君は夫婦そろって、食通なのですよ。アルファ米で満足しているうちとは違う笑

「うまいワイン飲んだ後で申し訳ないんだが、ここでサングリアをいただいてもいいだろうか」

「いいんじゃない。スペイン料理だし。サングリア、ガンガン飲もう」

ということで、2人とも快諾。運ばれてきたサングリアの入った大きな水差しはあっという間に空に。

このへんまで来ると、すでに順番すら憶えていないのですが、さらにもう一本赤ワインとさらにサングリアの水差し1本が空になり…

酒量に比例して、3人とも徐々に酩酊状態に。

終盤、Y君が頼んでおいてくれた玉子スープが出てきました。

「ありゃ、この店、ちょくちょく利用しているが、玉子スープは初めてだなあ。おいしそう」

と私がいうと、Y君はびっくりして、

「え? 知らないの? まだまだモグリだなあ。この店の定番ですよおおおおおお」

確かにうまい。これはお勧めです。スペイン料理というよりは、日本料理に近いというか。親子丼に似ている…といったら怒られるかな。でも、おいしいスープです。

もちろん、パエリアもしっかりと頂き、シェフに挨拶し、一次会は終了です。実はこのお店のシェフ。私たちの同期生のお兄さんが経営されているお店。お兄さんも小中学校ともに私たちといっしょ。先輩に当たる方なのです。

「今日はCのホテル泊まるから」
「帰んないもんねええええ」

すでに招待した側の2人は居直る始末。
朋有り、遠方より来る、亦悦しからずや』と孔子が曰ったような歓迎の心など、アンダルシアの風に運ばれて、どこかに行ってしまいましたああ。

カクテルで有名なY君行きつけのバーで2次会がスタートです。この店もこの4年間、私もちょこちょこ来るようになったバーです。毎回酩酊状態なので、位置と店名がわかりませんでしたが、今回、位置だけはわかりました笑。国際大会で賞をとっているような有名なバーテンさんがいらっしゃって、出てくるカクテルがめちゃめちゃうまいのです。

すでに最初の一杯目は何を頼み、何を飲んだのか憶えていないのですが、二杯目で

「これは!?!?」

と思うようなうまいウイスキーが出てきました。Y君の顔で出してもらったたいへんなレア物。あいかわらず、ありがたいです。

昔話の方はえんえんと続きます。20代・30代のときに会っていない3人ですから、いくらでも話すことはあるわけです。

部活、友達、先輩、先生、恋愛、勉強、受験、仕事、結婚、家族…

本当に話はつきません。

しかし、新宿じゃないので、24時間営業のバーというのはありませんから、夜も更け、そろそろ閉店が近づいてきます。

「じゃ、最後は ドライマティーニだな」

そうです。そうです。この店に来たら、最後は、

「椅子からひっくり返ることを前提に」

「ドライマティーニ」

を頼むのが、Y君と私の暗黙のルール、いやいや、男の掟になっているわけです。有無をも言わず、C君の分もオーダー。

うまい

んだけど、同時に

強い

つんとくるようなアルコール。当たり前ですよね。マティーニですからね。
でも、全員で飲み干し、C君の泊まるホテルを目指します。もう市内に家のある2人は帰るつもりなどさらさらありません。私など、本当に歩いて帰れるところに住んでいるのですがね。

ところが、店を出てびっくり!

なんと、C君が泊まるホテルは、バーから徒歩1分目の前です。

「そこまで考えて、この店にしたんだよ」

さすが、生まれながらのエンターテイナーY君。

戦いとは 、常に二手三手先を考えてするものだ

という有名な言葉がありますが(知らない方はググッてね)、Y君はこの言葉を残した名将とどこかかぶります。そういえば、この名将の象徴となっている色はだったが、Y君もが好きだったなあ。

というわけで、お馬鹿な中年千鳥足トリオの足でも、問題なく、ホテルに到着。目の前のコンビニで買ってきた缶チューハイで三回目の乾杯です。

「成人してから飲んでいないよな」

とは、先日、八ヶ岳の麓でC君にかけた電話中の一節です。この言葉のとおり、C君とは成人してから会っていません。
20代・30代の頃には会って話すことのなかった私たちですが、19歳のときに一度会っています(それが最後)。中学時代の部活の顧問=恩師に大学合格の報告に行ったときのことです。
で、私は、この日まで、「我々2人そろって合格報告に行ったものだ」と思いこんでいたのですが(20年以上、そう思っていました)、C君が、

「違う、違う。あのとき、まだ、君は合格決定していなかったんだよ」

というのです。酔いが覚めるほどびっくりです。どういうことなのか、彼に尋ねると、

「僕(C君)が受かったのを、君がめちゃめちゃ喜んでくれて、自分の発表はまだ決まっていないのに、恩師のところにいっしょにあいさつに行ってくれたんだよ」

というのです。言われてみれば、私自身は、恩師に

「おめでとう」

と言われた記憶がありません。確かにおかしいです。というのも、私の志望校は恩師の母校です(学部もいっしょだったので。あ、でも、教育学部じゃありませんよ。恩師も私も笑)から、合格していれば、この時、相当喜んでくれているはずなのです。

で、いろいろ考えてみたのですが、おそらく、当時の私は本当にC君の合格が嬉しかったのだと思います。理由は、遡ること更に4年。さきほどお話した高校の合格発表の時のほろ苦さ。それを思うと、よほど嬉しかったのではないか…と思います。真っ先に、お世話になった顧問先生に報告したかったんだと思います。

最後に、

「で、それから数日して、『俺も受かっていたよ』と。電話で連絡してくれたんだよ」

と彼は結んでくれました。

今書いた話は、酔の進んだ午前3時くらいの話題ですから、本来ならかなり酔っていて覚えていなくても不思議ではないのですが、たいへん鮮明・鮮烈に記憶に残っています。

C君が最初に潰れ、しばらく話していたY君と私もやがてうとうと前夜祭は終りを告げます。

目が覚めると、目の前にC君。足元にY君。
時計の針は10:00をまわっています。
およそ絵にならない男三人雑魚寝姿で、同窓会当日の朝を迎えました。猛烈に気持ち悪く、部屋はベビースターラーメンと酒の缶が散乱。ううむ。大学生の部屋のような汚さです。酒など見るのも嫌。もう一滴も飲めません。

「大丈夫かあ。今日の同窓会」

と3人で苦笑い。でも、もう後の祭りです。
いい話をした夜だったんですがね、そんな印象は微塵もないほど小汚い部屋でした。

宿泊者(部屋のオーナー)のC君、面目ない笑

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